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「文章書けない」を克服する話

こんにちは。mi-Reiです。

 

突然ですが、文章を書くことに抵抗はありませんか?

作文は昔から得意でしたか?

 

わたしは小学生の頃、作文が苦手でした。書き始めようと思っても手が止まるんです。一向に進みません。ひねり出して、切り貼りして、つぎはぎして、ようやく提出して返ってきたのは、添削で真っ赤になった原稿か低評価のどちらかでした。そりゃ苦手にもなりますわ。

 

でも、勉強するなかで気づきました。

「文章を書くのに必要なのはセンスじゃなく、技術」です。

(ここでは技術という言葉を「知識の実用化・習慣化」という意味で使っています。)

 

今では地道な訓練の末、「文章を書くのは苦じゃないから」と言えるくらいには克服できたかなと思っています。

 

社会人1年目のとき、まだ研修期間だった頃、上司から「社会人1年目とは思えない文章力」と褒めてもらえたほどで、昔のわたしに見せてやりたいくらい嬉しかったのを覚えています。

 

今回は、特に日本語の文章について、書けなかったその原因から、克服するためにやったこと、その後わたしの身に起こったうれしい変化について綴っていきたいと思います。

 

目次

 

作文や国語は苦手だった

なぜ書けないのか、小学生当時はわかりませんでした。でも、今思うと書き方や作法、さらに、何をどこまで書いていいものか迷って、頭の中でずっとぐるぐるしていたんだと思います。

 

年を経ても苦手意識は続きました。大学に入るとレポート課題や論文を書かなくてはなりません。実験や研究は面白かったとしても、その後に待ち受ける「文章」が怖くて、素直に楽しめない自分がいました。この当時、文章を書くには何か特別なセンスとか感性みたいなものが必要だと思っていたんです。

 

それでも転機が訪れます。本好きの友達の紹介で、ある本に出会いました。

「日本語の作文技術」(本多 勝一、朝日文庫

という本で、昭和57年に出版された本です。

この本の著者は新聞社に十数年勤めた記者であり、自身は文章が“ヘタ”で、周りにはもっと良い文章を書く優れた記者がたくさんいるという立場をとりながらも、“むしろヘタだからこそ”気づいたことが体系的に述べられています。

 

著者によると、名文やうまい文章を書くことはかなわないが、「文章をわかりやすくすること」は技術の問題であるとのことでした。技術は学習と伝達が可能なので、訓練すればだれでもわかりやすい文章を書くことができる、という考え方です。

 

わたしはこの「文章は技術だ」という考え方が気に入って、むさぼるように読み進めました。

 

一応ここで書いている文章はブログ用ということで崩した言い回しをしています。そのことを鑑(かんが)みても、この本を読み返すと自分の文章の至らない部分が見えてきて、初心にもどる思いがします。

 

この本には文章力を向上させるのに必要な基本技術が数多く載っていて、どれも紹介したいものばかりですが、今回は「文章書けないを克服する」に焦点を当てて解決策を提案していきます。

 

克服するために意識したこと

文章と一言にいっても「言葉・型・流れ」の3つの要素に分けられると、わたしは考えています。なんだか、英語学習でいう「単語・文法・長文」に似ていますね。

・言葉(語彙)

語彙力を身につけて、言い換えの表現をインプットしました。伝えたいことがあっても、それを適切に表現する言葉が出てこないと、文章はおろか単語にもなりませんよね。言葉は概念についている名前です。知っていれば知っているほど、表現の幅が広がります。

 

例えば「言う」ということば一つとっても、「話す、しゃべる、述べる、供述する、言葉を発する・届ける、思いを伝える、言葉で聞き手の鼓膜を揺らす…」などいろいろあります。

 

いろいろな表現を知るためには、読書が非常に役に立ちました。わたしは、決して読むのが速いほうではありませんが、それでも年間50冊以上読んで語彙の幅を広げました。

 

・型(文法)

伝えたいことに対応する言葉が出てきたら、次はそれをどのようにつなげていくかが問題になります。ここで登場するのが日本語の作文技術です。本書に載っている技術はどれも有益なものばかりですが、特にわたしが最初期に意識していたことは、

・助詞の使い方(特に、接続詞の「が」を肯定の意味で極力使わないこと)

・修飾語と被修飾語がなるべく離れないようにすること

・「い」抜き言葉・「ら」抜き言葉をなくす

の3つでした。

 

・流れ(内容)

全体を通して流れのぶれない文章を書くためにも、文章の入り口(書き出し)で手が止まらないようにするためにも、書き始める前に全体像を整えておくことは大切です。

 

わたしは事前にフローチャートをつくって、流れを俯瞰してから書き始めるようにしています。

 

これをするようになってから、文章を書いている間も自分の中に地図があるような感覚になりました。「書き出しで手が止まる現象」や「真っ白のフォームを前に頭の中も真っ白になる現象」にお悩みの方にも有効です。

 

正直、今でも一度にたくさんの量は書けませんが、一度フローチャートをつくっておくと、中断後再開するときに作業がスムーズです。この記事も何回かに分けて書きました。

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文章力が向上して、手にしたもの

・「メールの文章がちゃんとしてる」ということで得られた信頼

日々仕事をしていると、文章を書く機会が数多くあります。その中で最も多いものの一つがメールです。文章力を向上させておくとここで力が発揮されて、メールを読んだ人に「きちんとした文章を書く人だ」と思ってもらえます。

 

わたしの場合、メールの受け手に目上の人が多かったので、上司に「君には文章のセンスがあるね」と言われました。

 

心の中で「センスちゃうねん、技術やねん」とつぶやきました。

 

・面白い仕事が回ってきた!

「回答枠が支社で1人」というアンケートの回答依頼がわたしのところにやってきました。仕事上あまり詳細には話せませんが、平社員からトップまで幅広く聴講していた講演会についてのアンケートで、支店で一人を選んでアンケートを書かせて、それを本社に提出するというものだったと思います。

 

講演会の内容がAIがらみだったということもあり、少ない理系人材の中から選ばれたという感は拭いきれませんが、それでも珍しい業務が回ってくると退屈しないので良いものです。

 

・文章の添削を依頼されることが増えた!

主に同僚からの添削依頼ですが、第3者の目線で文章に関わるのもまた面白いものです。

わたしは添削するとき、次の5つを常々気をつけています。

・「こうすべき」ではなく「こういう見方もできるよ」という提案にとどめる

・まずは誤字脱字を確認し、違和感のあったところもチェックする

・その文章の目的と読み手を定義したうえで、

・読み手がすんなり読めるように、

・読み手に不快感を与えないようにするために手を加える

 

まとめ

初めはうまく文章を書けなくても、文章を書くのに必要なのはセンスじゃなく技術です。言葉・型・流れを意識すれば、訓練次第で誰でもわかりやすい文章を書くことができます。文章力を磨けば、学生の方はもちろん、社会人にとっても目に見えるメリットがたくさんあります。ぜひ身につけてスキルを磨いていきましょう!

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