こんにちは。mi-Reiです。
楽しいときや忙しいときの「え!?もうこんな時間!?」という感覚、誰にも一度は経験があるのではないでしょうか。わたしもその一人で、このことを意味した「時間が溶ける」という表現を初めて聞いたとき、「めっちゃ斬新な表現やん!」と感動した覚えがあります。
そこで、
「時間があっという間に過ぎることを意味する、もっと面白い表現があるんちゃうか?」
と思ったわたしは、いろいろな表現を調べて分類し、パターンに基づき提案してみました。
なにかと忙しい現代人にとって、需要があることを祈っています。
もし興味があれば、おつきあいください。
目次
- 調べかた
- 分類1:時間の流れを「速く動くもの」に例えるパターン
- 分類2:人間が時間を認識しなくなるパターン
- 分類3:時間がなくなることを物理現象に例えたパターン
- 分類4:時間の概念が変形するパターン
- 分類5:時間を表示する時計のせいにしたパターン
- 番外編:英語の表現にヒントをもらうと…
調べかた
まず、手元の電子辞書の複合検索機能を使って、あらゆる辞書から「時間」という言葉を検索し、時間の経過に関係する言葉をピックアップしました。次にインターネットも使いながら、時間があっという間に過ぎる意味の言葉を調べました。調べた言葉をその後、次の4つのカテゴリーに分類し、英語由来の表現は番外編としてまとめました。
分類1:時間の流れを「速く動くもの」に例えるパターン
日本のことわざに多いパターンで、「矢」や「馬」など速いスピードで移動するものに時間の流れを例えるものです。具体的には、
・光陰矢の如し
月日の経つのが早いたとえ(出典:明鏡国語辞典)。時間というよりは期間なのでスパン長め。
・歳月流るる如し
年月は、水の流れのようにとどまることなく刻々と過ぎ去っていく(出典:デジタル大辞泉)。歳月とは年月なので、期間はさらに長め。
・白駒(はっく)の隙(げき)を過ぐるが如し
白い馬が走り過ぎるのを壁の隙間からちらっと見るように、月日の経過するのはまことに早いことをいう(出典:デジタル大辞泉)。「光陰矢の如し」と同じくらいの期間が対象になりそうです。
さて、ここまで3つのことわざを紹介しましたが、現代では矢や馬よりも速いものがありますよね?
そう、高速データ通信です。そこで提案するのが、
「時間の流れが5G」。
ちょっと無理がありましたか…
開き直って次のパターンを見ていきましょう!
分類2:人間が時間を認識しなくなるパターン
このパターンが最も一般的なように思います。
・時間が経つのを忘れる
一般的な表現の代表格だと思います。「認識しなくなる」が「忘れる」という言葉で表現されています。
・時間が短く感じられる
本来感じるはずだった全部の時間のうち一部しか感じられなかったと解釈できます。つまり、「感じられなかった部分の時間」はその人に認識されていなかったということで、このパターンに分類しました。
・時間感覚がなくなる
文字通り知覚しなくなる、認識しなくなっていますね。
・気がついたら時間が経っていた
気がつく前は時間を意識していなかったということで、このパターンに分類しました。
分類3:時間がなくなることを物理現象に例えたパターン
そこにあったはずの時間がいつの間にかなくなっている、というイメージです。
・時間が溶ける
溶ける、つまり物質が溶媒和して目に見えなくなるように、時間も見えなくなる(意識しなくなる)様子がシンプルに表現されています。
消える・見えなくなるという現象を比喩に使えるのなら、こんな表現はいかがでしょうか。
「時間が蒸発する」
「時間が消滅する」
1つ目は「溶解がありなら蒸発もありじゃないか」という発想で、2つ目は素粒子の生成・消滅から消滅の方をそのままもってきたものです。物質の変化ということで昇華という言葉も思いつきましたが、何となく消化や消火と聞き間違えそうなので使いませんでした。
分類4:時間の概念が変形するパターン
だんだん表現が大げさになってきましたが、もう少々お付き合いくださいませ。
・時空がゆがむ
友人から時々聞く表現です。時間だけじゃなく空間まで曲げちゃったか…という印象です。汎用性はありそうな表現ですね。
・時間が縮む
時間という、ある長さをもったものが、あたかも縮んでしまったように感じられるということですね。
「時間は一定の速さで流れるもの」という概念を崩すのであれば、時差の考え方も使えそうでしょうか。例えば、
「わたしとこの世界に時差がある」
…ちょっと正気を疑われそうで、痛々しいですね。
分類5:時間を表示する時計のせいにしたパターン
目には見えない時間を、人間にわかりやすく伝えてくれるもの。それが時計です。時間の速さを時計の針の速さに置き換えてしまうのも無理はありません。よくある表現としては、
・時計の針の進むのがいつもより速い
自分の知らないところで、時計の針が速く進んでいるイメージです。
時間の流れを時計のせいにするとしたら、こんな表現でしょうか。
「時計の針が本気出し始めた」
「時計壊れてるんちゃう?」
もはや壊れているのはその人自身ですね。これもちょっと正気を疑われそうです。
番外編:英語の表現にヒントをもらうと…
ここまで日本語での表現を考えてきましたが、今度は英語の表現からヒントを探してみましょう。
・in the blink of an eye / in the twinkle of an eye
文字通り「一瞬」ですね。「時間が一瞬で過ぎる。」日常で普通に使えると思います。
・Time has flashed by.
時間が本当にすぐ通り過ぎていった、という意味合いです。「flash」は、速いスピードで動くものにも使われる表現なので、分類1の考え方に近くなるでしょうか。日本語的にいうと「電光石火のごとく」というイメージが近そうです。
・Time flies.
時間って飛ぶものなんですね。「時間が飛び去った。」日本人には若干馴染みが薄いかもしれませんが、悪くはないと思います。
・before you know it
気づく前に時間が過ぎていたという場面で使うようです。時間を認識しなくなるのと同じような考え方ですね。
・The time escaped me.
「時間を忘れた」ですか…これは日本語にもありますね。
・Time slipped past me.
時間って意識の上から滑り落ちたりするんですね。日常で使えるかどうかは別にして、面白い表現です。
いかがでしたか?
今回調べてみると、「時間の感覚は非常に主観的」であることを実感しました。こと表現においては、時間の感じ方をどのように例えるかがポイントだと感じます。
今回調べてみた言葉はほんの一例なので、また新たな分類ができるかもしれませんが、いろいろな表現方法を楽しんでいただければ幸いです。
気に入ったフレーズがあれば、ぜひ使ってみてくださいね。